可愛いだけじゃなかった芯の強さ

2019.11.30

私は一年前の今日、大阪の京セラドームにいた。それはHey!Say!JUMPのライブが行われたからだ。そしてこの日は知念くん26歳の誕生日だった。

ライブのどの部分で祝われるのかファンも分からない中ケーキが運ばれ歓声でドーム内が溢れ返ったのを昨日のことのように思い出す。少し恥ずかしそうに「ここできたか〜」と言った彼の表情もまた昨日のことのように思い出す。

ライブが終わり私は"大好きなアイドルの誕生日当日にライブ会場で一緒にお祝いすることのできる人間なんて世界でどのくらいいるんだろうか。本当に幸せだな"なんて余韻に浸りながら「来年は29日が日曜日だから前日に祝えるかな〜」などと呑気に来年のライブについて考えていた。世界がこんな事態になるとも知らず。

2020.2.3

この日の衝撃を越える日は早々来ないと思っている。彼の初主演舞台「照くん、カミってる！〜宇曾月家の一族殺人事件〜」が発表された。しかも演出の方はこのときからシリーズ化を希望されていた。　

こんなことがあるのか......…………興奮と動揺が入り混じった感情を抱えながら応募、当落を待つ日々を過ごした。

しかし、実際は誰一人この舞台を見ることは出来なかった。結果から言うとコロナ禍により全舞台中止。特設サイトも消えた。

とても悔しかった。めちゃくちゃ悲しかった。初舞台を、こんなにも期待された舞台を見ることが出来ないのか。そして何よりこれまで稽古を続けてきた彼らは？これまで積み上げてきたものが、覚えたセリフも演出も全てゼロに戻ったということか。納得出来なかったしコロナを憎んだ。そんなやるせない思いを抱えていた中彼から発信された動画・雑誌での発言を観て私は驚いた。

「今は我慢の時期だけどまたジャニーズのコンサートが復活する日が今から待ち遠しい！僕たちにとってもファンの人たちにとってもすごく悲しい時期。でもそのおかげっていうのも変な言い方かも知れないけど、新しい魅せ方や届け方エンターテイメントの形を考えたし、改めてファンの人たちの気持ちを考えてみたり、そういう時間ができてるよ。」

なんて彼は言うのだ。そうだ、彼は思わず笑ってしまうほどポジティブ人間だった。いや、もしかしたら自らも騙してポジティブになりきっているのかも知れない。彼にはそんな強さが隠されている。どちらにせよ勝手にこちらが落ち込んでいる間にも彼は前へ進んでいる。そして未来を見据え着実と準備を既に始めているではないか。確かにどうしようもない中でくよくよしていても何も始まらない。今自分に出来ることを。私も自分自身の立場から自分に出来ることはないかと考えることができた。

そして彼はこの自粛期間になんとブログで多いときにはほぼ1週間毎日自宅での動画を上げてくれた。元々ブログを上げる回数が多い方ではない彼が自粛中退屈しているファンに向けダンス動画や作った歌の動画を上げてくれたのだ。私はかなり驚いた。普通、アイドルは応援される側ではないのか。応援する側の私たちが逆に彼に励まされているではないか。あぁ、彼は根っからのエンターテイナーで、真のエンターテイナーはひとを楽しませるだけでなく励ますことさえも出来るのか。実際私は動画が上がるとものすごく嬉しかったし滅入ってた気持ちも無くなり日々の生活を頑張ろうと思えた。

彼を好きになって良かった。いや、彼だから好きになったのか。強く強くそう思えた期間だった。

彼を見て驚いた瞬間はもっともっと沢山ある。例えば初めて彼を生で見たとき。私はそれまでライブというものに行ったことが無かった。友達に応募方法を教えて貰い見事当選した初ライブ。母に伝えると「地方ならDVD収録無いだろうしテレビほど迫力は無いかもしれないよ」と言われた。そういうものなのか。確かに東京からは遥かに離れた地方公演は来るだけで疲れが溜まるだろうし映像に残らないものだったらテレビで見飽きるほど観たあのパフォーマンスは見られなのかな。そんな想いを抱えつつライブ会場に向かった。

会場が暗くなり彼らが音楽に合わせ登場した。

揃いに揃ったダンスをし歌っている姿を見て気付いたら私は涙を流していた。本物を初めて見たことに感動したことも勿論大きい。しかしそこには喉から手が出るほど見たかったあの素晴らしいパフォーマンスが、輝かしい笑顔が一瞬の隙も見せないダンスがテレビと全く同じ光景が目に飛び込んできた。私は人生で初めて感動して泣いた。今まで私は悔しかったり悲しかったりと辛くて泣くことしか知らなかった。だがこんなにも心が揺れるような、言葉で表せないような感情になり涙を流したのは初めてだった。彼はライブの最初から最後まで1秒たりとも気を抜いたパフォーマンスはしなかった。それどころか常に最高のパフォーマンスを届けてくれ、何より常に彼自身が楽しんでいた。とてもキラキラしていた。この人が好きだ。応援したい。私はライブ後そんな風に強く感じた。

このように彼は簡単に私の当たり前をブチ壊してくる。だから応援していて日々新しいことに出会えるし尊敬できるしそれが面白くて仕方ない。

そんな彼は時々

「僕には心が無いんで笑」

と発言する。面白い。自分には心が無いと発言した彼の発言を紹介する。

「僕はジャニーズのアイドルになりたくて、この世界に入りました。でも、もう今はそれすら関係ないです。ありえないけど、もしジャニーズというものがなくなったとしても、僕はみんなのことが大好きだから、ずっとみんなといっしょにいたい。ずっと同じグループのメンバーでいさせてください」　

これは彼が実際にメンバーに直接伝えた言葉である。普段は恥ずかしがり屋でメンバーみんなから可愛がられている彼がストレートにメンバーへの愛を伝えている。ずっと一緒にいるとそれが当たり前になって感謝や礼儀が疎かになることはないだろうか。でも彼は違った。大好きなメンバーへ感謝の気持ちを忘れないしきっとこうやって言葉にする大切さを彼は知っている。

10周年を迎え初めてメンバーだけで食事に行った後、カラオケでメンバーひとりひとりが今思っていることを言う際彼は「僕はHey!Say!JUMPが大好きなんだ」と言いながら号泣したエピソードは記憶に新しい。普段泣かない彼がこんなにも感情を爆発させた事実に私は驚いたしメンバーも驚いていた。みんなで（可愛いなぁと思いながら）慰めたと聞き本当に心の底から彼がこのグループで良かったと思った。

「大人が決めたグループ」「ビジネスパートナー」始めはそうだったのかもしれない。

しかし彼は、もうメンバーはただのビジネス仲間ではない。家族と同じくらい絶対に失いたくない存在。いて当たり前だしいてくれないと困る。と言う。心の無い人間がここまで大きな愛を語れるだろうか。彼のこの人情も含めてメンバーは彼が可愛くて仕方ないのだろう。

彼は良く「緊張する」と言う。もしかしたらその緊張や不安、迷いを打ち消すために彼は彼自身を愛し何事もポジティブに捉えているのかもしれない。実際、繊細な部分も多く、大きな不安を抱えていることもあるだろう。そんな彼の頼れる場所が、帰ってきて安心出来る場所がHey!Say!JUMPで本当に良かった。

彼が悩み不安を抱えていても彼には信頼できるメンバーがいる。本当に本当にこのメンバーに彼が出会えて良かった。

逆に彼がメンバーを愛し距離を縮めていることでグループ内の団結も深まっているのではないか、とさえ私は感じる。

彼の魅力は本当に数え切れないくらいある。元々高い運動能力の持ち主で誰もが認める天才肌。3歳から習っていたダンスのスキルの高さ。俯瞰の視点、誰の話も否定せずポジティブに捉える頭脳派な一面も持っている。にも関わらず彼は毎回パフォーマンス能力を向上させてくる。バラエティ番組でさえ一度犯した失敗は二度と繰り返さない。見ていて分かる。きっと裏で努力しているのだろうが全くそんなことは発言しない。いつもどんなときも彼はニコニコしている。人生そんな訳ないのに努力もいっぱいしてるだろうし辛いこともあるだろう。彼はそんな素振りをメディアで全く出さない。揉め事が嫌いで場が悪くなりそうなら自身を犠牲に出来る。可愛がりたいと思う理由の一つには彼が周りへの気配り配慮を怠らないことが含まれていると感じる。彼は本当に本当に強い人だと思う。

私は彼のパフォーマンスやビジュアル、癖や仕草に心奪われているのは勿論だが彼の生き方、性格、物事の考え方、感謝を忘れない心、努力や仕事に対する熱意に私は心から惚れている。アイドル、ジャニーズとして彼が好きだがそれ以前に人間として彼が大好きだ。

そしてどうしようもなく私は彼に憧れている。好きとかカッコいいなとかもうそう言う感情は優に超えている。

自分を見つめ直す、自分自分を知る・高めるためのお手本としても彼を応援できるからこそ飽きないし楽しいし面白い。きっとこれからもずっと私は彼のことを応援する。彼の生き方考え方に感銘を受けながら生きていく。

彼への想いを140文字ではまとめられないいつか爆発させたいと普段から思っていたのでこの機会にブログに手を出したがよく分からない終わり方になってしまった。しかし、もっともっと彼のことを話したいのでまたいつか書きたいと既に思っているのは自分でも笑える。締め方が分からないので今1番伝えたかったいことを最後に書いて終わろうと思う。

お誕生日おめでとう知念くん。これからもずっと大好きだよ。